「レ・ミゼラブル」名古屋公演 2回目観劇感想
今日は「レ・ミゼラブル」名古屋公演の前半組キャストの大千秋楽に行ってきました。
会場に入った瞬間から、もうすごい熱気。本当の大千秋楽はどうなっちゃうんでしょう?というくらい。
(私は大千秋楽には行けませんが・・・)
そして、前半組キャストの皆さん、今年のレミゼ公演期間の集大成を見せてくれて、本当に素晴らしい舞台でした!
あと2回観る予定なんですけど、キャストの皆さんの挨拶があったりして大千秋楽の雰囲気を感じてしまったので、次は違う作品を観るような気分になっちゃってます(笑)
同じ作品でもキャストが変わると全然雰囲気が変わりますから、そういう意味ではこの気分も間違いではないかもしれませんけど。
さて、今日は1階で実質5列目の下手センターブロックで、とても観やすい席でした♪
カーテンコールの時にちょうどアンジョルラス役が目の前に立つ位置なので、カーテンコールでは上原アンジョが目の前に♡
今日のキャストは1回目に観た時とキャストはあまり変わらなかったので、キャスト一人一人の感想は書くことも少ないのですが一応書いてみます。
ちなみに今日のキャストはこんな感じ。
ジャン・バルジャン役のヤン・ジュンモさん。
今日が今年最後の日本でのジャン・バルジャン役という事もあり、先日観た時よりさらに表情豊かに、そして司教様に出会って心を入れ替えて以降はとても愛あふれるバルジャンになっていました。
2年前より日本語のセリフも上手くなっていて、彼の努力が感じられました。
カーテンコールの挨拶では、俳優として成長するために日本で挑戦しようと思ったことや日韓交流の懸け橋になろうと思ってやっていたことなどをメモを見ながら日本語で一生懸命お話してくれました。
そして、今日はジュンモさんの奥さんとお子さんも韓国から来られてたのかな?終わったら赤ちゃんに会えると嬉しそうでした(*^-^*)
ぃや~、ジュンモさんのバルジャンは本当に素晴らしくて、また来てほしいですね。
ミュージカルは日本より韓国の方が盛んらしいですね。恐らく、日本より韓国の方が活躍の場は多いのではないかと思うのですが、こんな素晴らしい俳優さんがわざわざ日本に来て演じてくれるのは嬉しいことです。
ジャベール役の岸祐二さん。
とても真面目に法に従って淡々と生きているジャベールが、後半で精神的に大きく成長し変わったジャン・バルジャンを前に動揺し、そんな自分を許せず苛立ちを隠せないといった感じ。
岸さんのジャベールは、最初はジャン・バルジャンが言っていることが逃げる口実にしか聞こえなかったのに、だんだんそれが違うらしいと気付いていく過程が分かりやすかったかも。
さらに、おそらく監獄で生まれ親の愛情を受けることなく育ったであろうジャベールが、バリケードでのバルジャンとのやりとりで、バルジャンから愛と許しというものを教えられ、今までは法がすべてだと思っていた心に初めて葛藤が生まれて、動揺したんだろうなと。
愛を知らずに育ったジャベールにとって相手から愛と許しを受けることはとても恐ろしいことでもあり、信念が崩れる恐ろしさも相まって動揺している自分に対する自己嫌悪と悔しさ、それが自殺につながっていった感じがしました。
ファンテーヌ役の知念里奈さん。
表情豊かで情感が激しいファンテーヌでした。
ボロボロの娼婦となっても、コゼットのために必死で生きようとする強さのようなものを感じました。
知念さんのファンテーヌはもう一度観るので、その時また感じたことを書こうかな。
エポニーヌ役の昆夏美さん、コゼット役の小南満祐子さん、マリウス役の田村良太さんは、先日観た時と同じメンバーなので、3人の関わりは大きく変わることはなかったのですが、やはり今年最後ということで熱の入り方は違いましたね。
苦しい中でも雑草のように生きているような昆エポニーヌが歌い上げる「On My Own」では涙が止まらなくなっちゃいました。カーテンコールでは他の人が挨拶している時から泣きっぱなしだった昆ちゃんの挨拶の内容は記憶が佐田が出はないので書きませんが、今日まで全身全霊でエポニーヌを演じてがんばってきたことが伝わってくる挨拶でした(^^)
小南コゼットはパパとマリウスそれぞれに対する愛が溢れていて可愛らしかったです。
カーテンコールの挨拶では、緊張しつつも一生懸命感謝の気持ちを伝えようとしているのがかわいかったです。
田村マリウスは優しいけど恋には不器用な感じが好きでした。今年でマリウス役は最後にするかも?という噂も聞きてちょっと寂しいですね。カーテンコールの挨拶は、シンプルに手短に感謝の気持ちを。
テナルディエ役のKENTAROさん。
先日の相手役が森さんだった時は軽ーい感じのテナルディエでしたが、今日は相手役が年下の谷口ゆうなさんだったこともあり(?)、ちょっと違うテナルディエになっていました。
先日よりは少し落ち着いて、雑草感が強かったかな。ずる賢く、たくましく生き残る感じ。
カーテンコールの挨拶では進行役をして、キャストの皆さんそれぞれを愛あるコメントで紹介されてました。
このままジュンモさんと別れてしまうのが惜しくて前日に飲みに誘ったそうで、ジュンモさんが「一時まで」と言うと「それはナイショ!しーっ!」と(笑)
マダム・テナルディエ役の谷口ゆうなさん。
たくましく生きるお母ちゃんって感じ。
テナルディエ夫妻は、生きるためなら何でもする、そうでなきゃ生き残れない時代の象徴ですからね。それが良く表現されてたと思います。
カーテンコールでは夫役のKENTAROさんから「唯一年下のかわいい妻」と紹介されて嬉しそうでした(^^)
アンジョルラス役の上原理生さん。
今日も情熱的なリーダーでありました。
熱い闘志を感じさせる目力と力強い歌唱力で、皆ついていきたくなるリーダー像になってますよね。
かっこいいですわ~。2年後、もう1回くらいアンジョルラスで観たいなぁ。
その後はジャベールやジャン・バルジャンもやって欲しい。
カーテンコールの挨拶では、大阪公演中に亡くなった恩師の話を交えながら制作に関わった人たちやお客さんへの感謝の気持ちをお話してくれました。
本当によく頑張ってたんだなぁって感じて泣いちゃったんですけど、最後になぜか「失礼します」と言ってしまった後に「うわぁ、何言ってんだ、俺」と言わんばかりに頭下げたまま小さくなって元の位置に戻る上原くん。多分、態度に出さなければ、皆「ん?」と思いつつもそのまま聞き流してたと思うのに、態度に出しちゃうところが上原くんらしい(*´艸`*)
KENTAROさんに「なんだよ、それ。どっちなんだよ」とツッコまれて、小さい声で「間違ったな~、すいません・・・」と。もぉ~、かわいすぎるよ~(≧▽≦)
上原くんつながりで書いちゃいますが、上原くんがファンイベントの時に今年のレミゼエピソードとして、2幕バリケードの場面でマリウスが撃たれてアンジョが駆け寄った時、菊池まさはるさんが演じるグランテールがバリケードの上を指して「お前がいる場所はあそこだ」と言ってくれてアンジョルラスとしてはそれが嬉しい、ということを話していたんです。
丹宗さんのグランテールはこれをやってなかったので、上原アンジョと菊池グランテールの組み合わせならではのやり取りですよね。
でも、グランテールは仲間の学生たちが死ぬことを選んだことに対して「本当にそれでいいのか?戦うのではなく他に方法があるんじゃないのか?」と問いかけていて、そこからアンジョに菊池グランテールが「お前がいる場所はあそこだ」とまで言える心境になったのどこからなのか気になっていたんですよね。
今年、菊池グランテールが観られるのは今日が最後なので、その辺を注視してました。
その結果、ガブローシュが撃たれてしまう直前までは、仲間が勢いのまま突き進んで行ってしまう事への苛立ちと虚しさを表しているようでしたが、撃たれて倒れたガブローシュの遺体を抱きしめてそっと下した後に、もう後には引けないところまで来てしまった事を悟り、仲間とともに散る覚悟を決めたところから、上原くんが言っていたところにつながるのかなと思いました。
アンサンブルの皆さんはあちこちにいろんな役で出てらっしゃるので、あの人のあの役が良かったっていうのがなかなか言いづらいんですよね。記憶もあいまいだし(^_^;)
でも、いくつ目があっても足りないくらい皆さんあちこちで細やかな演技を見せてくれているからこそ、19世紀初頭のレ・ミゼラブルの世界観を感じることができるんですよね。セットや衣装だけではそこまでの雰囲気は出ないですから。
今日、大千秋楽を迎えられたキャストの皆さん、素晴らしい舞台をありがとうございました。お疲れ様でした!